まるや(七十四室)は、一九四一(昭和十六)年創業。今年七月に経営の行き詰まりが表面化した。湯快リゾートは運営会社まるや、不動産管理会社の北陸国際ホテル(いずれも阿部彦代表)から土地、建物、営業権、従業員の雇用などをすべて引き継ぎ、屋号を「癒しの宿 まるや」のまま、一日から新体制で営業する。買収額は明らかにしていない。
湯快リゾートは運営中の四旅館で、一泊二食付七千八百円という低料金を武器に90%以上という高い稼働率を誇るが、まるやでは一万三千―二万数千円という価格設定で、グループ旅館と違う高級化を打ち出す。
食事部門をプロデュースするのは、日本料理で「鉄人」といわれる大田忠道氏。同氏の弟子でつくる「天地の会」メンバーは、全国の旅館や料理店で料理長を務めており、まるやでも同氏の弟子が職人として常駐し、旬の食材を生かした和食を提供していく。
また、約六十万人という湯快リゾートの顧客に対し、優待券をダイレクトメールで送り、平日の稼働率アップを狙う。年間売上高は九億六千万円、五万四千人の利用を見込む。
総支配人は前経営者が務めるなど従来の体制に湯快リゾートの経営ノウハウを導入しながら再生を目指す方針で、東原一夫社長は「付加価値を高め、時間をかけてでも黒字化を図りたい」としている。
佳水郷(百室)は一九三四(昭和九)年創業。ホテルチェーンを主力とするアパグループは、佳水郷の取得で、初めて温泉旅館経営に参入することになる。
アパが集客の軸に据えるのは、露天ぶろ。数億円規模の投資で大型露天ぶろを新設する。さらに、貸し切りの露天ぶろや露天ぶろ付き個室の導入も検討している。元谷外志雄代表は「露天ぶろは若者に人気がある。片山津は故郷のような場所であり、活性化の一翼を担いたい」とし、積極的な投資で施設のてこ入れを進める方針である。(北陸経済ニュースより)